FTMO のルール体系

FTMO のルールは大きく3段階に分かれます。

  1. FTMO Challenge(評価試験 段階1)
  2. FTMO Verification(評価試験 段階2)
  3. FTMO Trader(本番資金口座)

各段階で適用されるルールが微妙に異なります。合格してから「想定と違う」と気づかないよう、それぞれを正確に理解しておきましょう。

FTMO Challenge(段階1)のルール

評価試験の1段階目です。期間制限がないため、自分のペースで挑戦できます。

項目解説
目標利益+10%試験開始時の資金から10%増加で合格
最大損失10%試験開始時の資金から10%減少で失格
1日最大損失5%1日の損失が5%を超えると失格
取引最低日数4日異なる4営業日以上の取引履歴が必要
期間制限無制限2023年改定後、期間制限が撤廃

計算例:$100,000 口座の場合

  • 目標利益:$110,000(+$10,000)に到達で合格
  • 最大損失:$90,000(-$10,000)を下回ると失格
  • 1日損失:$95,000(-$5,000)を下回るとその日に失格

FTMO Verification(段階2)のルール

Challenge を突破した後の2段階目です。目標利益が緩和されますが、他のルールは同じです。

項目解説
目標利益+5%Challenge より緩和
最大損失10%Challenge と同じ
1日最大損失5%Challenge と同じ
取引最低日数4日Challenge と同じ
期間制限無制限Challenge と同じ

特徴は、目標利益が +5% に下がる点だけです。それ以外のルールは Challenge と同一です。

FTMO Trader(本番資金口座)のルール

合格後の本番資金口座では、目標利益のプレッシャーがなくなります。

項目解説
目標利益なしプレッシャー解放
最大損失10%引き続き適用
1日最大損失5%引き続き適用
取引最低日数なし自由
期間制限なし自由

利益分配は、14日サイクルで利益の80%(初期)〜90%(条件達成後)を受け取れます。

重要ルールの詳細解説

1. 最大損失(Maximum Loss)とは

試験開始時の初期資金から、現在の口座残高(または未実現含み損込み)が10%以上下回ると失格になります。

重要な点は3つです。

  • 「日中の含み損」もカウント対象
  • 一度でも閾値を下回ると即失格
  • 過去のドローダウンは累積しない(新規プラン時にリセット)

2. 1日最大損失(Daily Loss Limit)とは

UTC 0:00〜23:59 の24時間以内の損失が5%を超えると失格になります。

判定の仕組みは以下のとおりです。

  • 1日の初期残高(UTC 0:00時点)から計算
  • 含み損も含めて判定
  • 1日の損失額が5%を超えた瞬間に失格

この1日最大損失ルールは、失格者の最頻原因とされます。トレーダー側の主観では「まだ余裕」と思っても、含み損の評価でラインを割っていたというケースが目立ちます。

3. 取引最低日数(Trading Days)とは

異なる4営業日以上の取引履歴が必要です。

  • 同じ日に何回トレードしても1日とカウント
  • 異なるカレンダー日(UTC基準)で4日以上必要

つまり、目標利益を1日で達成しても、追加で3日トレードしないと合格になりません。早く合格に到達したい人ほど、最後にこのルールでつまずきがちです。

4. 一貫性ルール(Consistency Rule)とは

FTMO は一貫性ルール(Consistency Rule)を採用しており、極端な好成績は審査対象になります。

ルールの内容は以下のとおりです。

  • 1日の利益が、全期間の総利益の45%を超えてはならない
  • 例:総利益 $10,000 のうち、1日の利益が $4,500 を超えると一貫性ルール違反

違反したからといって、必ずしも即失格にはなりません。ただし合格後に審査され、「ラッキートレード」と判断されれば合格取り消しの可能性があります。

許可される取引手法

代表的な手法ごとの可否を整理します。

手法許可注意点
スキャルピングOK短時間取引は問題なし
デイトレードOK標準的な利用
スイングOK週末持ち越し可
EA(自動売買)OKカスタム EA、コピートレード OK
ヘッジOK同一口座内のヘッジは可
ニュース取引制限あり重要指標時に制限あり(試験中は控えるのが無難)

禁止される取引手法

手法理由
HFT(高頻度取引)数秒以内の超高速トレードは原則禁止
アービトラージ価格差利用の自動裁定取引
複数口座でのヘッジ異なる口座で逆方向のポジションを取る行為
コピートレード(他者からの)他の FTMO トレーダーのコピーは禁止
グループトレード複数トレーダーが連携して取引する行為
ボーナス悪用プロモーション・ボーナスを意図的に悪用

取引可能な商品

FTMO で取引できる主な商品は以下のとおりです。

  • FX(主要・マイナー・エキゾチック通貨ペア)
  • 株価指数(US30、NAS100、SPX500 等)
  • コモディティ(金、銀、原油等)
  • 暗号資産(BTC、ETH 等の主要通貨)
  • 株式(一部対応)

ルール違反時の対応

ルール違反が確認されると、その試験プランは終了します。試験料は返金されません(合格時のみ返金される設計)。再挑戦するには新規購入が必要です。

ただし、規約違反でない範囲(例:期間内に目標未達成等)では、再挑戦時に割引コードが発行されるケースもあります。失格メールの内容は、必ず最後まで読んでおきましょう。

各種制限値の早見表

口座サイズ別に主要な数値を一覧化します。

項目$10K口座$25K口座$50K口座$100K口座
目標利益(Challenge)$1,000$2,500$5,000$10,000
最大損失$1,000$2,500$5,000$10,000
1日最大損失$500$1,250$2,500$5,000
目標利益(Verification)$500$1,250$2,500$5,000

よくあるルール違反パターン

実際の失格例から、代表的なパターンを4つ挙げます。

パターン1:1日最大損失ルール違反(最頻)

原因は、大きなポジションを取って、想定外の逆行で1日損失5%を突破するケースです。対策としては、常に1日損失の上限を意識し、ロットを抑えること。1ポジションあたりのリスクを 0.5〜1% に固定すると、よほど連敗しない限り5%には届きません。

パターン2:最大損失ルール違反

含み損が膨らんで決済できず、最終的に10%を突破するパターンです。対策は、ストップロス(損切り注文)を必ず設定し、含み損を放置しないこと。「もう少し戻るかも」という気持ちが失格を呼びます。

パターン3:取引最低日数未達

目標利益を早期達成したが、4日間取引していないというケースです。対策は、合格直前に焦らず、最低4日は取引を継続すること。

パターン4:一貫性ルール違反

1日の大勝ちで、総利益の45%を超えてしまうパターンです。対策は、利益が出ても無理に大きなロットを張らないこと。

詳細は 課題試験を通すリスク管理 3つの基本原則 を参照してください。

結論

FTMO のルールは業界標準的で、極端に厳しいわけではありません。

ただし、1日最大損失と一貫性ルールは他社より厳格な傾向があり、合格にはルール理解が必須です。優先順位をつけるなら次の順番です。

  1. 最大損失10%(絶対に守る)
  2. 1日最大損失5%(失格の最頻原因)
  3. 取引最低日数4日(忘れがち)
  4. 一貫性ルール45%(合格後審査)

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