一貫性ルールとは何か

一貫性ルール(Consistency Rule)は、総利益のうち1日の取引で稼いでよい割合に上限を設ける仕組みです。一部の業者では「1トレード」あたりにも適用されます。なぜ存在するのか。プロップファームはシミュレーション上の利益の一部を報酬として支払うため、その利益が「再現可能な実力」に見えることを求めます。利益の9割を1回のニュースの急変で稼いだトレーダーは、業者のリスク管理の視点からは、コイントスに勝っただけのギャンブラーと区別がつきません。

多くの業者は上限を総利益の30〜50%のどこかに設定します。具体的な数値、そして評価試験中に判定されるのか出金時だけなのかは業者ごとに異なります。だからこそ、最初の取引サイズを決める前に各社の公式ヘルプセンターでこのルールを読むことが重要です。

本記事は情報提供を目的としており、投資助言ではありません。

基本の計算式 — 最大日 ÷ 総利益

ほぼすべての版は、ひとつの計算に集約されます。

用語意味
最大日の利益もっとも稼いだ1日の利益
総利益判定対象となる累計利益(目標額、または出金時残高)
最大日の割合最大日の利益 ÷ 総利益

この割合が業者の上限以下なら適合、超えていれば(今は)不適合です。修正はほぼ罰則ではなく算数です。上限は「比率」なので、他の日で総利益を増やせば割合は下がります。逆算でよく示されるのが「必要な総利益 = 最大日 ÷ 上限」。上限50%なら最大日1,500ドルには総利益3,000ドル以上、上限30%なら同じ日に5,000ドルが必要です。

アカウント剥奪ではなく出金保留 — なぜ「失効」ではなく「止まる」のか

ここがもっとも誤解されやすい点なので、はっきり書きます。FTMO・Topstep・MyFundedFutures・Apex・Funded Futures Family では、一貫性ルールを超えても口座が剥奪・失効することはありません。止まるのは出金です。リクエストは保留され、追加の勝ちの日で最大日比率を上限以下に薄めるまで待たされ、その後は通常どおり出金できます。

穏当に聞こえますし、実際たいていは穏当です。しかし鋭い一面があります。判定は出金審査の瞬間に行われるため、1回の過大な「ラッキーな日」が、比率を上限以下に戻すだけの小さな勝ちの日を積み上げるまで、出金を無期限に止め得るのです。利益は没収されません。自分でトレードして通り抜けるしかない「算数の関門」の向こうに凍結されるだけです。業者の出金ゲート全般についてはプロップファームの出金透明性を参照してください。

FTMO の Best Day Rule(Positive Days’ Profit の50%)と計算例

FTMO は出発点として有用です。一貫性を独立した割合の関門としては設けていないからです。公式FAQ で FTMO は「持続可能なリスク管理を維持している限り、取引に追加の一貫性要件はない」と述べています。その代わりの仕組みが、Trading Objectives に組み込まれた Best Day Rule です。

Best Day Rule は、最大の1日が Positive Days’ Profit の50%を超えないことを求めます。Positive Days’ Profit とは、利益が出たすべての取引日の利益の合計で、各日は 00:00 CE(S)T 起点です。分母に注意してください。これは勝ちの日の合計であり、ネット利益ではありません。

FTMO自身の例が罠を具体的に示します。5日間の結果を見ます。

結果
1-$2,000
2+$10,000
3-$2,000
4-$2,000
5+$6,000

Positive Days’ Profit は $10,000 + $6,000 = $16,000。最大日の $10,000 はその62.5%にあたり、50%を超えるため不適合です。適合するには Positive Days’ Profit が少なくとも $20,000 に達し、$10,000 の日がちょうど50%になる必要があります。負けの日は助けにならず、勝ちの日を増やすことだけが効きます。

FTMO の Best Day Rule は、公式FAQ によれば 1-Step・2-Step の両チャレンジと FTMO Account(1-Step・2-Step)に適用されます。この形式を比較するなら1ステップ・2ステップ・即時資金提供の違いもご覧ください。

Topstep — Combine で50%、Express の Consistency Path で40%

Topstep の先物評価「Trading Combine」は50%の一貫性ルールを用います。最大の1日が利益目標の50%以下に収まる必要があり、計算は「最大日の利益 ÷ 総利益」です。超えても口座は失効せず、利益目標が引き上げられます(最大日 ÷ 0.50 = 新しい利益目標)。最大日1,500ドルなら、通過には総利益3,000ドルが必要です。

Topstep のヘルプセンターにある実務的な詳細も押さえておきましょう。損失は最大日をリセットしません。最大日の数値は毎日 15:10 CT に確定します。そしてルールは純粋な比率なので、どの日も目標の50%を超えなければ、最短2日で通過も可能です。

Express Funded Account では、Topstep は40%しきい値の Consistency Path を重ねます。どの1日もネット総利益の40%を超えてはならず、出金資格には各日1トレード以上を含む3取引日が必要です。Topstep の最低出金額は125ドルで、配分はトレーダー有利の90/10です。先物業界の全体像は先物プロップファームの仕組みを参照してください。

先物系の比較 — MyFundedFutures・Apex・Funded Futures Family

業界の先物側はとりわけ一貫性ルールに依存するため、大手3社を直接比較する価値があります。

業者しきい値計算方法備考
MyFundedFutures50%総利益目標 ÷ 2 = 1日の最大利益Rapid・Flex・Pro プランに適用。Pro Plan One Day Pass は除外
Apex Trader Funding30%(従来)最大利益日 ÷ 0.30 = 必要総利益6回目の出金まで、または Live 口座への移行まで適用
Funded Futures Family40%/45%/50%(段階制)総利益 × しきい値 = 1日の上限出金1〜3回は40%、4〜5回は45%、6回目は50%

MyFundedFutures は Rapid・Flex・Pro プラン(Pro Plan One Day Pass を除く)に50%の一貫性ルールを適用します。計算は単純で、総利益目標 ÷ 2 = 1日の最大利益。目標3,000ドルの5万ドル口座なら、どの1日も1,500ドルが上限です。プランの仕組みの詳細はMyFundedFutures のルール解説にあります。

Apex Trader Funding の従来の30%一貫性ルールは、出金リクエスト時点で、どの1日も総利益の30%を超えてはならないというもので、計算は「最大利益日 ÷ 0.30 = 必要総利益」です。6回目の出金まで、または Live 口座への移行まで適用されます。重要な注意点が1つ。複数の業界ソースによれば、Apex は2026年3月頃に一貫性ルールを30%から50%へ緩和し、30%ルールはその変更前に購入された従来口座にのみ残るとされています。どちらの数値に頼る前にも、Apex の公式ヘルプセンターで現在のしきい値を確認してください。この2社の比較はApex vs MyFundedFuturesにまとめています。

姉妹ブランドの Funded Futures Family は、出金回数を重ねるごとに緩む段階制を採用します。出金1〜3回は40%、4〜5回は45%、6回目は50%。計算例として、40%段階で総利益3,870ドルなら、1日の上限は 3,870ドル × 0.40 = 1,548ドル。Elite・Premier 評価プランには一貫性ルールがなく、Classic プランは50%を課します。

The5ers と「一貫性ルールなし」の業者 — その代わりに何を求めるか

すべての業者が割合上限を使うわけではありません。The5ers は割合ベースの一貫性ルールを課さないと明言しています。代わりに High Stakes プログラムでは、利益が出た取引日が最低3日必要で、利益が出た日とは初期残高に対して0.5%以上の利益で引けた日と定義されます。出金は隔週(14日ごと)で、最低150ドルです。

このトレードオフは理解しておく価値があります。「最低利益日数」要件も、1回のホームランより安定した取引を促しますが、大勝ちした日を出金凍結で罰することはありません。複数のセッションにわたって取引すればよいだけです。摩擦の形が異なり、トレーダーによってはこちらの方が優しく感じられます。

なぜプロップファームは一貫性を課すのか

業者の視点では、このルールは官僚的な手続きではなくリスク管理です。ゆっくり安定して稼ぐ資金提供トレーダーは、統計的にそれを続ける可能性が高い一方、結果のすべてが1回の過大な日にかかっているトレーダーは、モデル化がはるかに難しく、後で口座を吹き飛ばす可能性も高くなります。これらの口座の多くはシミュレーションで、業者は自社の財布から成果報酬を支払うため(資金提供 vs シミュレーション資本参照)、業者は実質的にあなたのエッジを引き受けています。一貫性ルールは、再現可能なエッジを引き受け、一度きりの幸運を静かに振り落とすための仕組みです。

この見方は、なぜルールが出金保留型なのかも説明します。業者はあなたに取引させたくないのではなく、まだ信頼できない結果に対する支払いを遅らせたいのです。より多くの日にわたってエッジを証明すれば、関門は開きます。

適合する方法 — サイズ・ペース・大勝ちを薄める

このルールは3つの習慣に報います。

  • サイズを一定に保つ。普段の勝ちの日が300〜600ドルなら、問題を生むのは1回の2,000ドルの日です。日々の結果を狭い帯に収めるポジションサイズが、上限に触れない最もきれいな方法です。
  • 出金のペースを取る。普段より大きなセッションの翌日に出金を申請するのが、最もよくある詰まり方です。比率を上限以下に戻すだけの勝ちの日を積み上げてから申請しましょう。
  • 慌てず薄める。すでに過大な日があっても、何も失っていません。普通に取引し、控えめな勝ちの日を足せば、分母が仕事をします。上限50%なら、総利益が最大日の2倍に達すればよいだけです。

業者を選ぶ前にルール全体を見たいなら、プロップファームの選び方評価基準に判断材料をまとめています。一貫性ルールはドローダウン系のルールと並ぶので、デイリーロス vs 最大ドローダウンも同時に読む価値があります。

常に公式ソースで現在のしきい値を確認する

一貫性のしきい値や適用日は業者ごとに頻繁に変わります。Apex の30%→50%の報道や、2026年にかけての FTMO の Best Day Rule 更新は、いずれも最近の例です。本記事の具体的な割合は、恒久的な事実ではなくスナップショットとして扱ってください。数値に頼る前に、業者自身の利用規約またはヘルプセンターを開いて確認しましょう。本ページは状況に合わせて更新します。引用される場合は、出典として本ページ(PROP NAVI)へのリンクをお願いします。

おすすめの業者

上記のうち、当サイトが詳しく扱い、直接ご案内できるのは3社です。残りの Topstep・MyFundedFutures・Apex は内部の業者ページで紹介しています。

FTMO — 透明に文書化された Best Day Rule

FTMO は Best Day Rule を計算例つきで公開しています。出金保留型の仕組みに対して、まさに欲しい明確さです。1-Step・2-Step の両形式に適用されます。

FTMO 公式で見る

The5%ers — 割合の一貫性上限なし

The5ers は割合ベースの一貫性ルールを用いず、代わりに利益が出た日(各日とも初期残高の0.5%以上)が最低3日必要です。出金保留の算数を嫌うトレーダーには、意味のある別モデルです。

The5%ers 公式で見る

fintokei — ルールが明快な選択肢

明確に示された目標の業者が欲しいなら、fintokei は一見の価値があります。申し込む前に、現在の一貫性条件を公式サイトで確認してください。

fintokei 公式で見る

上記のうち外部リンクを設けない業者については、TopstepMyFundedFuturesApexをご覧ください。

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