主要プロップ各社が公開する評価の合格率は、独立レビューと自社開示の両方を見ても、おおむね5〜15%の狭い帯に収まります。つまり、有料の評価の大半は違反で終わるということです。本当に役立つのは、その違反は無作為に起きているのではない、という事実です。違反は少数のパターンに集中し、いずれも「事前に読めるルール」と対応しています。
ほぼすべての失敗評価を説明できる5つのパターンと、トレード前に何を確認すべきかを以下に整理します。
1. 日次損失上限の超過
最初に当たる床で、最も読み違えられる床です。ほぼ全社で「日中リアルタイム」で計測されるため、昼の一瞬の含み損で、後で取り返しても口座が閉じます。典型値:先物の厳しめで3%(Topstep、Apex、Earn2Trade)、為替の緩めで5%(FTMO、FundedNext)。
押さえるべき2点:
- リセットは固定時刻(NY 17:00 や 0:00 GMT が多い)。リセット直後の1時間が構造的な弱点——まだ「貯まっていない」利益で勝負しないこと。
- 「日次損失」は実現損益だけでなく含み損も含むことが多い。残高基準か含み益(エクイティ)基準かを必ず確認。
シンプルな解は、1セッションの最悪連敗でも日次上限を踏み抜かない水準まで1トレードあたりのリスクを抑えること。セッション前にポジションサイズ計算機で決めてしまうのが速いです。
2. 最大ドローダウン違反
口座レベルの2つ目の床——こちらは復活できません。読み違いの中心はドローダウン方式の違いで詳しく扱った3方式(静的・トレーリング・EODトレーリング)の取り違えです。
パターン:先物評価で「4%トレーリング」を見て、4%静的と同じだと思って運用する。その後の好調で床がじわっと上がり、通常の押し目で抵触、警告なしで口座終了。実質的な4%トレーリングは、4%静的の「半分」の余裕しかありません。
対策はパターン1と同じですが、参照点を正しく取ること。ドローダウン計算機で、ドル金額の床とトレーリング方式の説明を並べて確認できます。
3. 一貫性ルールの抵触
一貫性ルールは「1日の利益が総利益の一定割合を超えてはいけない」というルール。たとえば30%なら、どの1日も総利益の30%を超えてはいけません。好調時には気づきにくく、出金審査時に直撃します。
ありがちな失敗:
- 序盤の大勝ちで比率が上限を超え、数週間にわたって小さい日を重ねて比率を希釈し直すことに。
- 「総利益」の分母が評価中に動くので、5日目には問題なかった比率が15日目には違反になる。
対策は、1日ではなく「曲線」を計画すること。評価全体の目標形——たとえば「営業日あたり平均0.5〜1%」——を決め、毎セッション終わりに進行中の一貫性比率を確認します。一貫性計算機が一発で出してくれます。
4. ニュース時保有・禁止戦略違反
重要指標前後の取引制限を設ける会社が一定数あります。「NFP・FOMCの前後5分は保有禁止」から「評価期間中のイベント取引そのものを禁止」まで幅があります。同じ規約は通常、口座間のコピートレード、特定のヘッジ手法、グリッド型・マーチンゲール型EAも制限しています。
失敗の形は会社を問わず同じ:規制を「形式的」「執行されない」と見なして取引→会社のリスクシステムが検知→当該セッションの利益取消、または口座閉鎖。対策は事務的——指標日に取引する前に、禁止戦略の節を一度、最後まで読むこと。
5. 最低取引日数の不足
多くのプログラムで、合格には「アクティブな取引日数」の下限(3〜5日が多い)があります。利益目標を2日目で達成しても「もっと取引してください」と言われて気づきます。
2つの落ち方:
- 目標達成後に取引をやめてしまい、最低日数を満たせず検証フェーズをやり直し。
- 日数を稼ぐために無理に取引を増やし、合格に必要だった利益を吐き出してしまう。
対策は、日数を後付けではなく評価戦略の一部として計画すること。「4日必要」なら4セッションを設計し、追加のセッションは任意とする。
良いトレーダーの形
上の5つの失敗モードに備え、比較表と計算ツール一覧で正確な数字を確認するトレーダーは、その時点で典型的な評価集団より上にいます。仕事の大半は、最初のトレード前に終わっています。
もう一歩踏み込むと、評価は実のところ「利益のテスト」ではありません。**利益のテストに見せかけた「リスク規律のテスト」**です。合格する人は、最初からそう扱っている人たちです。
本ページは情報提供であり、投資助言ではありません。条件は変わるため、口座を持つ前に、必ず各社の公式サイトで最新の規約をご確認ください。